生活動線を整えることで、家族がスムーズに動けたり、家事がしやすくなったりと「暮らしやすい住まい」に近づきます。なかでも特に家族が集まる部屋といえば「リビング」。モノが溢れがちな場所だからこそ、心地よく過ごせるよう収納にもこだわりたいですね。今回は、片付けがしやすくなる「リビング収納」5つのポイントをご紹介します。
目次
「生活動線」って何?意識するとどうかわる?
生活動線には4つの種類がある
リビング収納をご紹介する前に、まず知っておきたいのが「生活動線」です。動線とは、「人が家の中をどう動くか」という軌道のことを言い、大きく分けて以下のように4つのタイプがあります。
- 家事動線(掃除・洗濯・調理するための動線)
- 衛生動線(トイレ・洗面所・浴室などに行くための動線)
- 通勤通学の動線(寝室→リビングやキッチン→玄関の動線)
- 来客動線(来客が動くための動線)
上記4つの生活動線を整えれば、日々の生活で動きやすいだけでなく、家族間のコミュニケーションも取りやすくなります。また、家具のレイアウトも「生活動線」を意識することで暮らしやすい住まいに近づきます。
リビングで必要な「通行スペース」は何cm?
リビングの生活動線を考える時、必ず確保しておかなければならないのが「通行スペース」です。通行スペースとは行き来するのに必要な道幅のこと。たとえばリビングにソファを置く場合には、壁との間に60㎝以上のスペースを、ソファの前にテーブルを置く場合は30㎝~50㎝程度のスペースを空けておくと良いでしょう。
片付けしやすい「リビング収納」5つのポイント
ポイント1:「生活動線」に合わせて収納をつくる
【お悩み】「リビングのモノがなかなか片付かない」
リビングは、住まいのなかでの長時間にわたり家族が集まる場所です。それぞれの持ち物も自然に集まるため、「モノがなかなか片付かない」とお悩みではありませんか。そんな時には、収納場所を少しだけ見直してみてはいかがでしょう。
【解決アイデア】「片づける場所を生活動線上につくる」
たとえば、「生活動線」を意識して収納をつくっておくと散らかりにくく片づけやすい部屋になります。帰宅後、つい床にバッグを置く習慣があるならば、その場所にカゴを用意しておくのがおすすめ。家や車のカギを各自がばらの場所に置いているのであれば、扉を開けたすぐ横に鍵をかけるためのフックを家族分取り付けておくなど、ご家族の生活動線に合わせて収納場所を決めてしまうと片づけやすくなります。
ポイント2:出し入れしやすい収納方法に
【お悩み】「リビングのモノがなかなか片付かない」
「収納はあるけれど、うまく使いこなせていない」、「決めた場所にモノを戻してもらえない」など、「モノの定位置」を決めてもなかなかうまくいかないとお悩みの方は多いのではないでしょうか。そんな時には、「ラク」に片づけられる方法を考えてみてはいかがでしょうか。
【解決アイデア】「少ないアクション」で出し入れできる仕組みを
リビング収納は、家族みんなで協力しなければうまくいきませんよね。そこで意識したいのが、「モノが取り出しやすく、しまいやすい」収納方法です。何かを動かさなくても、目的のモノが取り出せるのは便利です。少ないアクションで出し入れできると、ぐっと片付けがラクに感じられます。
ポイント3:あえて「見せる」収納を
【お悩み】インテリアになじむ「見せる収納」にしたい
リビングは家族だけでなくお客さまをもてなす場所でもあります。人の目に触れる部屋なので、収納もインテリアになじませたいですね。そこで取り入れたいのが「見せる収納」です。
【解決アイデア】「見せる」モノの色やテイストを揃える
たとえば、扉のないオープン棚にはお気に入りの雑貨や本などを飾りながら収納してみてはいかがでしょうか。色やテイストを揃えてディスプレイすることで、洗練された雰囲気に仕上がります。「余白」を意識して、ギャラリーのようにゆったりと飾るのがポイントです。他にも、インテリアになじむ低めのチェストにインテリアグリーンを組み合わせるのも素敵。暮らしの風景がより豊かになりますよ。
ポイント4:「隠す」収納で生活感をおさえる
【お悩み】 小物や日用品をおいていると生活感が出てしまう
モノが出し入れしやすくディスプレイにもぴったりのオープン棚。でも「全てが見える状態になるので生活感が出てしまう」、「もっと雰囲気よく、部屋に統一感を持たせたい」とお悩みではありませんか。そんなときには、「隠す収納」を取り入れてみてはいかがでしょう。
【解決アイデア】「隠す」収納を組み合わせてインテリアを統一
インテリアの統一感を保つなら、「隠す収納」を組み合わせるのが良いでしょう。
たとえば、細々とした生活雑貨をファイルボックスにジャンル分けして収納してみては。見えてもおしゃれなラベルを貼っておくと、何がどこにあるのか一目瞭然です。ぜひ、自分好みのデザイン、使い勝手の収納アイテムを見つけて、楽しく仕分けしてみてください。
ポイント5:大容量の収納は可動棚が便利
【お悩み】 出来るだけ家具を置きたくない
リビングをすっきりとした空間にするために、また家具の転倒を防ぐためにも「できるだけ家具を置きたくない」という方も増えているようです。
【解決アイデア】 家具に収納するのではなく納戸をつくる
その場合は、リビング近くに納戸のような収納スペースを造作しておくのもひとつのアイデアです。中に可動式の棚を備えておけば、しまうモノに合わせて便利に使えます。特に扇風機やファンヒーターなど、季節によって出し入れするものは、近くに納戸があると収納に便利です。
まとめ
- リビング収納の鍵は「生活動線」にあり
- あなたが今「リビングをもっとすっきりさせたい」と感じているなら、リビング収納を見直す良いチャンスなのかもしれません。ぜひ、気になるアイデアがあれば暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。きっと今よりもっと心地良いリビングが実現するはずです。